May 01, 2008
ジンバブエ大統領選 結果いまだ公表されず
3月29日、アフリカ南部のジンバブエで、任期満了に伴う大統領選挙の投票が行われた。今回の大統領選は、政権5期目を目指す与党のジンバブエ・アフリカ民族同盟戦線(ZANU-PF)のムガベ大統領(84)、最大野党・民主変革運動(MDC)のモーガン・ツァンギライ氏(56)、ZANU-PFより除名された無所属のシンバ・マコニ氏の3名が有力候補とされている。
しかし、投票から1ヶ月たった今でも、選挙管理委員会からの正式な開票結果が出ていない。ある選挙監視グループの非公式開票結果では、ツァンギライ氏が49.4%、ムガベ氏が41.8%、マコニ氏が8.2%の得票率を示した。また、MDCの独自調査では、ツァンギライ氏が50.3%、ムガベ氏が43.8%の得票率を得た。候補者の得票率が1人も過半数に満たない場合、上位2名で投票日から21日以内に決選投票が行われることになっているが、選挙結果がなかなか公表されないことを受けたツァンギライ氏は、独自集計に基づき、ムガベ大統領に退陣を迫った。
さらに、この選挙において与党が不正工作を行ったとされる疑惑が浮上している。野党関係者に対する暴力行為が拡大しているほか、住所がないのに登録している水増し有権者が存在していたり、ジンバブエの治安当局が外国人記者2人を連行し、野党MDCの事務所として使われているホテルを家宅捜査したりと、すでに複数の不正工作疑惑が出ている。決選投票が行われる様子がないのは、与党側が決選投票を引き伸ばし、この間に野党勢力を封じ込めるためではないかという懸念も広がっている。
このような事態を受け、英米を中心に国連安全保障理事会でジンバブエの大統領選について協議すべきとの意見が出始めた。だが、今月の安保理議長国の南アフリカ共和国が安保理協議にそぐわないとして不干渉を主張しており、国際社会もスムーズには動けない状況にある。
これほど大きな騒動になる選挙となったのには、単に選挙結果の公表が遅れているだけでなく、ムガベ大統領に対する評価が複雑であるためである。独立前のジンバブエは、英国人旧ケープ植民地相、セシル・ローズが由来の「ローデシア」と呼ばれていた。ローデシアは海抜1000メートル以上の高地にあり、温暖で農業に適した土地であったため、白人入植者の大部分は農業に従事していた。白人が経営する農場のもとで、多くの黒人は厳しい労働を強いられていた。そのような支配体制の中、現大統領のムガベ氏らが中国の支援を受けて兵力を持ち、植民政府とゲリラ戦を行い、独立を勝ち取った。1980年4月18日にジンバブエは独立し、ムガベ氏が首相(後に大統領制に移行)となった。ムガベ氏は白人の職と土地所有を保障し、ポルトガル植民地のような白人の大量脱出と経済の崩壊を防ぎ、高い農業生産性を維持してきた。しかし、2000年に「経済の黒人主権の確立」を理由に、白人農家の強制収用が本格化したため、技術のある白人は去り、基盤整備も放置され、農場は荒廃した。このような強制収用が黒人と白人の対立をあおるとし、欧米は経済制裁を発動。経済制裁により経済は著しく悪化し、時には年率10万%以上の超インフレが起こり、食料や燃料、日用品が手に入りにくい状況になり、一般市民の生活を圧迫している。
現在のような異常なインフレにムガベ氏に対する怒りをもつ国民がいる一方、独立戦争を闘ったムガベ氏を英雄として慕う国民もいる。このような状況や歴史的な流れがあるため、新大統領の決定にはすぐには至らないのだろう。
参考資料
- 片山正人(2000)『現代アフリカの悲劇 ケニア・マウマウ団からザイール崩壊まで』叢文社
- 読売新聞 2008年3月29日~4月6日
- 毎日新聞 2008年3月30日~4月25日 http://mainichi.jp/ (2008年4月29日最終アクセス)
- 産経新聞 2008年4月2日~4月5日 http://sankei.jp.msn.com/ (2008年4月29日最終アクセス)
Apr 24, 2008
“la nation”で取り上げられた水質汚染問題に関する記事の日本語訳
素敵な宇宙船地球号で放送された、ベナンのガンビエ村の湖の水質汚染問題への取り組みが、ベナンの新聞“la nation”の3月3日の記事で取り上げられました。
ここではその記事の日本語訳を紹介します。
2008年3月3日
湖の浄化技術:ガンビエ地域の日本の学校
ノコウエ湖が非常に汚染されており、それが病気の原因にもなり、また湖で営まれている漁業に活動を妨げていることが現在明白である。そのため、この状況を改善するため、ある日本人科学者のグループが、ガンビエ地区のまさしくノコウエ湖上で“水質浄化技術”と言われる方法を実験するため、コトヌーに到着した。この技術の実演実験が、2月29日金曜にウェブサイト上で掲載された。(サビン・ルメジノン)
実際は、環境汚染の要因を懸念し、そして日本人の科学者たちがベナンとコンタクトを取り、ベナンを訪問することをインターネットに掲載した、ピエール・ノノスー博士によって書かれた博士論文の研究につながる。この水質浄化技術の作業は、最も汚染されたガンビエという、およそ150km²もあるノコウエ湖の一画で行われた。ゾマホン・ルフィン氏が代表を務めるIFE財団の後援のもと、日本人スタッフの島田義彦博士がベナンに到着した。日本人スタッフは大統領官邸にお願いし、大統領も日本人がベナンを助けに来るよう要請した。「彼が言ったすべてのことは、我々が関心を示している環境問題の一部分である。」と日本人たちが述べた。大統領は、日本人のベナン訪問にいっそう意欲的であった。
ガンビエの様子を見て、日本人スタッフたちは他の場所ですでに実験されたカキの技術が適していると推測した。この技術は、カキ貝による水の浄化である。日本人技術者によると、カキ貝は一度湖の中に置かれると、無脊椎動物や微生物が付着し、それらが水を汚染するものを食べるのである。そのあと、清潔なものを周囲に排出する。これは、環境を浄化する灰に似ている。このようにして、鳥カゴのような方法で製造され、カキ貝でいっぱいになったものが、一定期間湖に沈められる。ピエール・ノノスー博士と研究しているミシェル・ラレイェ教授の説明によると、有毒であるだろう化学浄化は問題とせず、「これは自然の水質浄化である。環境を浄化するために、自然の要素を使ったのだ」と述べた。
ガンビエがこの実験に選ばれたのには、さまざまな要素がある。まず、ガンビエはかなり汚染されていた。その浄化作用を測定・評価するために、手伝ってくれる近さがあった。彼らは、浄化の効果があるかを実際に確認することができた。
次に、湖に最小限の塩分が必要だった。なぜなら浄化作用を持つ生物は、塩水の環境の中にないときは、生きることができないか、あるいは効果を得られるような状況ではない。
ミシェル・ラレイェ教授は、もしガンビエにおける活動が決定的であれば、深刻に汚染されていたノコウエ湖で、浄化装置の数が増えると示した。日本人技術者は、水中に置かれた器具は、12ヶ月間を1期間として沈められて、そして水質が規則的に注意深く見守られることを明示した。ガンビエ地区の代表ジョセフ・オニチャンゴ氏は、村が実験の対象に選ばれたことを大いに喜び、人々の快い協力を約束した。
今日のガンビエの水面には、アカジャが広大に広がっているということを言及しなければならない。アカジャとは、木の枝を湖に生めて魚を捕まえるためのしかけで、魚を閉じ込めて産卵させ、そして成長後に捕まえるものである。この枝が腐敗したものと人々の毎日の家庭ごみが、湖をひどく汚染させている。
Apr 20, 2008
第2回アフリカンフェスティバルよこはま開催
4月4日~6日の3日間、横浜市赤れんが倉庫1号館で、アフリカンフェスティバルよこはまが開催された。アフリカンフェスティバルよこはま実行委員会が主催したこのイベントは、昨年に続いて2回目の開催。毎年5月に東京で行われているアフリカンフェスタとは違い、NGOブースはほとんど無く、また屋内施設での開催ではあったが、それ以外は大きな違いは無く、さながら民芸品や料理を売るアフリカ市のような感じであった。大使館ブースなどでは、アルジェリアなど北アフリカ諸国のブースの割合が比較的多く、北アフリカのイスラム的雰囲気がサハラ以南アフリカの独特の雰囲気に対してより際立っていた。
訪問した日は開催初日で、開始時刻が20分遅れるというトラブルもあったが、平日ということで混雑もひどくなく、出展者と対話する機会も多く持てた感じであった。来年の同時期に、3回目のフェスティバルが開催される予定。



